誰もが無意識に実践している脳内効果
カラーバス効果とは、自分が脳内で意識した事柄に関連するモノが、意識した瞬間から以降自分で意識しなくてもどんどん脳が関連情報を集めてくれることを言います。あなたが意識せずとも、あなたが「○○が欲しい」と意識しただけで、脳はその情報を視覚を通して集めてくれるのです。
カラー+バス=【色+浴びる】
直訳すれば「色を浴びる」となりますが、色に限らず人間の脳は全ての事象に関する物事を、脳の命令に忠実に従って情報収集するわけです。
自分が意識するしないに関わらず。
脳はアラジンの魔法のランプ!
脳内で意識するだけで、瞬時にその関連情報が集まる素直に考えてみると、これってものすごくハイブリッド高性能な脳のしくみです。
AIどころの比ではありません。
ご主人様(あなた)が、「○○をくれ~」と命令したならば、あなたの脳(忠実な弟子)は
「はい、ご主人様」と言って、直ちに○○をご主人様にお出しすべく脳が全開で働き出すのです!
実際には、脳は「はい、ご主人様」と言う暇もなく瞬時に起動します。まったく、私たち人間の脳は驚異的システムを兼ね備えていると思います。
しかも、あなたが特定の事柄を意識し続けるならば、脳の神経細胞150億個はフル稼働で働いてくれます!
あなたの脳は、まさに【アラジンの魔法のランプ】です。
論より証拠、先ずは簡単な実験をしてみましょう!
論より証拠!実験してみよう
下記の画像を見て下さい。何も考えなくていいで、ぼーっと見るだけでOKです。では次に、このように脳内で意識して下さい。
この際、個人的感情(好きとか嫌いとか)は横に置いておきます。
「黄色、黄色、黄色はきれい」 あなたは、黄色がとても気に入っています。
では目を閉じて、
「黄色、黄色、黄色はきれい」 こう頭の中で、つぶやいて下さい。
そして目を開けて、下記の画像を見て下さい。
どうですか。
最初に画像を見た時よりも、目を開けた瞬間に『黄色が視界に飛び込んできた』のではないでしょうか。
これが、カラーバス効果と言われる脳内現象です。
いま意識している物事の情報を、あなたの脳は瞬時に集めるのです。
車購入時に発揮されるカラーバス効果
日常生活では、特に意識しなくても、カラーバス効果が遺憾なく発揮されているのが、私たち人間です。たとえば、あなたが車の購入を検討し始めたとします。
ここでは仮に、アウディにしましょう。
「やっぱりアウディが欲しい」
「前から乗りたかった車だ」
あなたは早速、雑誌やネットでアウディに関する情報をどんどん集めます。
その度に、あなたの脳内には否応なくアウディに関連する様々な情報がインプットされています。
特に意識して、「これは覚えておこう」などと意識しなくても。
そして、街中を歩いていたり運転している最中には、どんどんアウディ(あなたが意識し特定したモノ)が目に飛びこんでくるのです。
「今までこんなに走っていたかなぁ」
「最近アウディをよく見かける」
今までに、そう感じた経験はありませんか?
そう怪訝(けげん)に感じるほどにアウディ(意識している対象物)が目に入るのは、まさしくカラーバス効果が働いている何よりの証拠です。
たまたま今日だけ、特別にアウディがたくさん走っているのではないのです。
つまり、車に限らず自分が意識したモノ(対象物)や目標設定した事柄に関連した事は、脳がどんどん関連情報を集めてくれるのです。
このように、カラーバス効果はまさに恐るべき脳の自動システムです。
【目標を紙に書く】本当の理由とは
自己啓発関連本などで、よく見かけませんか?- 目標は紙に書いて貼り付けると実現する!
- 紙に書くだけで達成可能!
- ほとんどの人は、それすらしない
結論から言うならば、これはある意味真実です。
ただしそこには、ある条件があります。
「達成出来ると心底信じるならば」
その根拠はこうです。
- 紙に書き出す
- 毎日それを見る
- 脳は否応なく意識する
その情報の中から私たち人間は、内容を見極めて取捨選択していき、脳はどんどん有益な情報をインプットしていくのです。
要するに、どんどん前進していき目標達成に一歩ずつ近づいていくのです。
その先は、もうここで書くまでもありません。
これはまさに、カラーバス効果そのものです。
出来ないと思えば【出来ない】指令を出している
と言うことは、その逆もありきです。- 「どうせ出来ないに決まってる」
- 「ダメだろうな」
- 「それムリムリ!」
そんな否定的感情が多少でも頭によぎる限りは、いくら目標を紙に書き出したところで目標達成は厳しいでしょう。つまり、「自分で自分の首を絞める状態」に、自ら設定してしまっているのです。
なぜならば、あなたの脳が「それは出来ない」と命令しているから。
「出来ない」との否定的感情は、潜在意識にしっかり刻み込まれます。
何をするにしても、ネガティブ発言やムリムリ思想な方は少なくないのが現実です。
いま一度、あなたの周りを見回してください。
どうですか。。。
物事に前向きで楽観主義的な人は、もしいたとしてもごくわずかと思われます。
これもまた、負のカラーバス効果と言える現象です。
引き寄せの法則との関連性
自己啓発本の中でも、とりわけ人気があるのが「引き寄せ関連本」です。良い事を思えば、良い事を引き寄せ現実となるざっくり、こういった法則です。
心配ばかりするならそれをも引き寄せ、やがて心配事は起こってしまう
「じゃあ良い事だけ思っていれば実現するんだよね?」
単純に捉えるならばこうなるところですが、人はそう簡単に思える生き物ではありません。
なぜならば、大抵の場合こう心配し出すのです。
ヒトは基本的にマイナスばかり考える
「うまくいかなかったらどうしよう」時間の経過とともに、次第にその思いは増幅していきます。
- 「本当にダメだったらどうしよう」
- 「やっぱりダメかもしれない」
- 「もう無理」
- 「そもそも出来るわけがない」
およそこんな流れです。
「どうせ出来ない」と言うマイナスの思いが、潜在意識にベッタリ染みこんだ結果なのです。
脳機能を味方に付けて目標達成する
もし私が、「目標達成するもっとも簡単な方法」を問われたならば、こう答えます。「究極の楽観主義者になって楽チンに楽しくやり続けるならば目標達成出来ます」さて、納得するか「バカバカしい」で終わるかは、あなた次第ですね。
その根拠は、「脳のしくみがそうなっているから」
実現するためのキーワードは、「楽チンに楽しむ」
ちなみに、世界中の権威ある脳科学者たちは、「楽しんで続けていく事の重要さ」を強く提唱しています。
カラーバス効果の類似バージョンとは
自分が意識しながら集中して聞いている事柄は、他の情報より優先して聞こえてくる現象を、カクテルパーティ効果と言います。カクテルパーティは、大勢の人たちがカクテル片手にあちらこちらで雑談をする空間です。
パーティ会場全体が、かなりざわついて騒がしいわけです。
その中でも、自分が意識して相手の会話を聞き取ろうとするならば、周囲の雑談に埋もれることなく会話を把握出来る能力です。
たとえば、満席で騒がしいレストラン内で相手と話している時、特別に相手方の声が大きくなくても、きちんと会話内容を聞き取る事が出来るのが私たち人間です。
これを、カクテルパーティ効果と呼びます。
イギリスの心理学者によって、第二次大戦後に提唱された心理学用語です。
この原理はカラーバス効果とまったく同じで、自分が意識している事柄ならば周囲とゴチャマゼになってしまうような雑踏でさえも、キチンと相手の会話を聞き取れるのです。
逆に言うならば、関心の無い話し声や会話は無視出来る、耳に入ってこない、という事です。