佰食屋に見る【やりたい事をやる勇気と決断】【猛反対されてもやる実行力】

投稿者: | 2019-12-25
『自分のやりたい事をやる・仕事にする』

これは誰にも出来そうで、実はなかなか出来ない事の究極かも知れません。

スポーツが好き、音楽が大好きだからこれでメシが食って行けたなら。

絵画が大の趣味だったり、プロゲーマー目指して明けても暮れてもゲームに没頭したり。


昭和の時代までは、ゲームの世界選手権で優勝して億の大金を手に入れるなど予想だにしなかった時代でした。

インターネットなど映画の世界であって、たしか某SF映画の中では「スカイネット」とのネーミング。
地球人対スカイネットによる人類滅亡を救う対決、みたいなシチュエーションだった記憶があります。

時代を感じますね笑

世の中の職業カテゴリーは激変した

ともあれ、一時代前には仮想世界でしかなかった事が、今や現実となってわたし達の生活に浸透している。この中で、職業のカテゴリーは随分と変容して来たわけです。

ユーチューバーなどはその際たるものであって、一個人がパソコンを使って数千万円の年収を得たり、プロゲーマーなどと言う職業も昭和には有りえなかった。

せいぜい、インベーダーが爆発的にヒットしたり、ゲームボーイやウィルと言ったニンテンドーゲームがロングセラーになった程度だと記憶しています。


もちろん、それはそれで凄い社会現象を巻き起こした事ではあるけれども、それが高じて職業レベルにまで昇華する、という現象は置きませんでした。

それが、『革命』とまで称されたインターネットの出現でビジネスでも家計レベルにおいてさえも、ネットのおかげで世の中のしくみは根底から大転換を遂げました。


ビジネス常識を完全に覆す逆転の発想とは

さて本題に戻り、個人的に「なんて素晴らしい感性と決断実行力を兼ね備えた人なんだろう!」と驚嘆する人物をご紹介します。

京都市内で、佰食屋という人気飲食店を4店舗経営するオーナーである中村朱美さんです。

そのビジネスモデルは、従来の外食産業そしてビジネス全般の一般的常識を大きく覆すものです。

ビジネスモデルの発想段階から開業~軌道に乗るまでは、「単なるシロウトの遊び」と小バカにされ嘲笑されたと言います。

その逆転のモデルは、例えばこうです。

  1. どんなに売れても一日百食限定
  2. 完売次第 営業終了
  3. 営業時間は昼の三時間半のみ
  4. 残業ゼロ
  5. 18時には完全退社
  6. 高給料
  7. 有給取得は自由
  8. 社員募集はハローワークのみ
  9. 利益追求なし
・・・すごくないですか?

と言うか、こんな勤務先なら私も働きたいです。(笑)

どれをとっても、世の中のビジネス常識とは真逆な様子がよく分かります。


でも、もっと凄いのはここからなんです!

やる気のある人材なんて邪魔!優秀な人はいらない?

世の中一般的には、なんとか集客アップを目指し売り上げ増を追求するのが通常です。

中村さんは、「そんなストレスが溜まる事はしません」とキッパリ。

従業員募集はハローワークに登録して応募を待つだけにしているので、求人広告費はゼロ。


しかも面白いのはここからで、やる気のある人材や積極的な性格の応募者は要らないと言うのです!

そんな会社って、聞いたことありますか笑。

私は、過分にしてありません。

なぜヤル気がある人材は不要なのか、それは、

優秀な人が入ると現状の従業員に悪影響を与えかねないから、と言うのです。

そんな会社って、あなたの周りにありますか?

世間一般的なやる気がある人材とは、たとえばこんな感じです。

  • 「こうすれば、もっと売り上げがあがる可能性がありますよ。」
  • 「この仕事も私にやらせて下さい」
  • 「誰よりも一生懸命に努力します」
でも、そんなに優秀な人材は他に欲しい企業さんがいくらでもあるに違いない。

だから、「うちで働くのは止めときなさい」と、面接で一時間ほど時間をかけて話し合いをするそうです。

それで募集して来た求人者は納得した上で帰っていく、そんな流れになっているのです。


確かに、とても合理的で理にかなっていますが、実際にこのような経営者が果たしてどれくらいいるでしょうか?

積極的でアクティブ思考な人材が面接に来ているのに、あえて「他社へ行ったほうがいいですよ」とアドバイスするのですよ。

こんなに懐の深い面接担当者って、そういないと思います。


人間として当たり前の生活スタイルに立ち戻る重要性

最初は何とも破天荒なビジネススタイルだなあと感じましたが、そのスタイルを一つずつ見ていくと、「そうだよね、それが本来あるべきビジネスの姿だよな」と大いに納得できます。


一日百食限定も、三時間半だけの営業時間も、これによって夕方近くにはすべての業務を終えて「お先失礼しまーす」どころか、従業員全員で「じゃあ帰ろうか」となれるわけです。

そこには、『仕方ないから残業する』と言う従来からの固定観念は発生しないのです。

これが、本当に素晴らしい。


「毎日、夕食には家族みんながテーブルを囲めるのが当たり前の姿なんです」と中村さんは語ります。

夕方前の、まだ世の中が仕事時間で慌しく動いている時間帯に、堂々と仕事の拘束から開放され自由になれる。


保育所へ子供を迎えに行くなり、やりたかった講座へ通ったりスポーツジムで一汗流したり。

楽しみ方や時間活用の仕方は、社員それぞれに思い切り満喫出来るのです。


飲食業界でチャレンジした革新的な成功事例

そして、普通に毎日夕刻には自宅へ帰宅出来る幸せ、この本来あるべき当たり前な日常を実現した事が、本当に素晴らしく画期的です。

要は、自分のプライベート時間をしっかり確保出来るのですね。

特にこれが、飲食店と言う外食の分野において実践出来ているのが、極めて画期的であり革新的と言えます。


佰食屋に転職した元サラリーマンの方は、毎日夕方に帰ってくる主人を心配して妻からこう言われたそうです。

「あなた本当に仕事行ってるの?」

ちょっとした笑い話でもある、微笑ましいエピソードです。

特に民間の外食飲食業界では、これはほとんど前例が無いほど革新的と思われます。


常識を覆した3つの決定的要因の驚異

このビジネスを始めるにあたり、中村さんご夫婦は『もし事業に失敗したら、主人はタクシー運転手、妻は塾の講師で食べていく』と決めたそうです。

退路は完全に断ったわけですね。

そして、周囲の嘲笑や失笑・数々の罵倒をも跳ね除けて中村さんオーナー夫婦は脇目も振らず前進した、それはまさに凄まじいとさえ言えます。

中村さんの成功を支えた、決定的な三つの要因それは、

  1. 勇気
  2. 決断
  3. 実行力
書くだけなら誰でも書けるし、言うだけなら誰しも格好のいい言葉をいくらでも並べられます。

しかしながら、それを行動に移すのは並大抵ではない事に異論はないでしょう。


まだまだある!ここは業界の常識など関係無し!

ちなみにこの佰食屋 、一店舗めは国産牛ステーキ丼専門店なんですね。

サイトを見ると、またまた驚き!

何と店舗内の厨房には『冷蔵庫が置いてない』!


飲食店の厨房に冷蔵庫が置いてないなんて・・まず考えられないし、普通なら有りえませんよね。

そして、『みんなが安心して食べられるように』と記してあります。

原材料が無添加・無科学調味料と言うのも、現代の健康志向に合致していますね。


また、整理券を朝方に配布して時間指定が可能、これによって行列に並んで時間を無駄に過ごすことが無くなる!

これも画期的です。

テレビをつければ行列の出来る店と謳って、集客目当て・視聴率アップ目当て丸出しみたいな番組ってゴロゴロありますよね。

低コストで番組作成出来るからなのかどうかは知りませんが。。

いずれにしても今の民放局が流す娯楽番組は、あまりに低俗でレベルが低いのが多すぎます。


出版本もまたユニークそのもの!

創業者であり経営者である中村さんは、全国を講演で出張したり書籍も出版しています。

そのタイトルがまた、新鮮な驚きです!

【売り上げを、減らそう。】~社員を犠牲にしてまで「追うべき数字」なんてない~

何とも刺激的と言うか、衝撃的なタイトルですよね。

わたしは早速、アマゾンで注文してしまいました^^


佰食屋経営者の中村朱美さん、飲食業界に新風を巻き起こした寵児といった貫禄ですね。

今後の旋風もまた、楽しみにしながらウオッチしていきたいと思います。

関西方面へ出張したおりには、足を伸ばして実際にのれんをくぐって見たいと計画中です。(笑)


最後までお読み頂きまして、有難うございました。